ニュージーランド生活についての情報サイトNZdaisuki.comで日本から海外に移住してドキュメンタリーに答えてくれる人を募集した。
約10日間で5人からの連絡があったのでそれぞれの人が日本を出た理由を確認しているところ。
このドキュメンタリーを最初に考えていた当時、一旦日本で就職していたが何らくの理由(複数の理由でも)それを捨てて海外に移住した人の話しを聞きたいと思っていた。
つまり、語学留学などの短期滞在の目的で海外に行って人ではなくて、移住することを決断した人が対象。そして、日本で就職せずに学校や大学を卒業してからすぐ海外に行った人ではなくて、一旦日本で働いた人を想像していた。仕事があったのに、生活はあったのに、それでも海外を選んだ人の方が思いが強いと考えているので。
そもそも、このドキュメンタリーを制作するきっかけは、日本のこれからに危機感を覚えているから。悪く言えば。よく言えば、変化のチャンスでもある。ではなく、変化しないといけない時期。日本のらしさ(その定義はわからないが)をなんとか保ちながら、バブル崩壊からずっと変わらなかった働き方や女性の社会進出をせめて変えないと、優秀な人材はもちろん、一般の国民でも海外に流出してしまう。少子化はもちろん大きな社会問題だが、生産年齢層も日本を諦めているのであれば、ドブルパンチになる。
以前は「国際化」、最近は「多様性」という言葉で、日本の社会全体の変化を求める声が多かった。それらの大切さを否定しないが、もっと個人レベルで、一般人にとっての色々な意味で働きやすい環境が求められている。今回のドキュメンタリーは、その働く環境に焦点をあてて、なぜ日本から海外に移住する人の数が年々増えているか探って行く。
ちなみに、このドキュメンタリーを考えてから見つけたのだが、この朝日新聞の連載「わたしが日本を出た理由」は同じ課題を取り上げている。
「生まれ育った日本を離れ、海外に移住する人の流れが静かに増えています。その決断の背景に何があったのか。それぞれのストーリーを重ねていくと、日本の現在地が見えてきました。」